美里町では住民退避の訓練
町の一部が、東北電力女川原子力発電所から30キロの圏内に含まれる美里町では今回の訓練で唯一、住民が参加して屋内に退避する訓練が行われました。
30世帯およそ130人が住む美里町小島地区では、原発から放射性物質が放出されるおそれがあるとして、午前10時半に防災行政無線を通じて住民に屋内退避が呼びかけられました。
農業の小野とも子さん(63)は野菜を栽培しているハウスを飛び出し、駆け足で自宅に向かいました。
自宅に着くと、小野さんはまず、屋内退避が長期化した場合に備えて、ペットボトルに当面、必要な水を確保し室内に入りました。
そして窓ガラスの鍵を閉めて回ったあと、隙間から放射性物質が入り込まないよう粘着テープで目張りをしていました。
小野さんは「きょうは訓練なので対応できましたが、実際に起きたら放射性物質は目に見えないものなので、どう身の安全を守ったらいいのか不安です」と話していました。
美里町では、29日の訓練を受けて今後の課題を洗い出し、原発事故の際の避難計画の策定に役立てることにしています。